第三回 コミュニケーションを耕す

商店街×親子をつなげ商店街の再生をめざす・・・親子で街デビュープロジェクトの真髄は、自分自身や他者、街とのコミュニケーションを耕すことにあります。

 

核家族化して、地縁も薄くなった今。同じ街に暮らしながら、通り過ぎるだけで新しい出会いが少なくなりました。わざわざ出会わなくても、会社や学校という「組織」に属しているときは「立場」が居場所を作ってくれる・・・あるいは、子育てや家族が出会いをつないでくれることもあるでしょう。その反面、「組織」や「立場」がありたい自分自身とかけ離れ、役割を演じることが窮屈になることもあります。

 

演じた立場からの声はその人の本質的な望みとはかけ離れ、課題をわかりにくくします。 

 「商店街に親子が楽しめる店はない」・・・本当に?

 「親子がお店に行っても歓迎されない」・・・本当に??

 「さびれちゃっている(怒)」・・・なぜ怒る???

 

商店街にかかわって耳にした数々のネガティブな声の裏に、立場という鎧を脱いだ一人ひとりの本当に望むことが隠れていました。

 商店街を(できれば)親子で楽しんでほしい!

 お店に行って(できれば)歓迎されたい!

 にぎわっちゃってしょうがない商店街になってほしい!!

 そのためには、一肌脱いでもいいかも!?

 

一人の人間として本当に望むことに出会うと、不可解な声が整理されていきます。その視座で、他者とも出会い、街とも出会うと、見え方や出会い方が変わります。

 一人ひとりが本当に望むことを自由に感じたり表現することは、OK。

 自分自身の感覚で、人や街に出会うこともOK。

 創造性を自由に発揮することを自分に許すこともOK。もちろん他人にも。

 

プロジェクトのスタートは、井上美須加さんのワークショップで新しいコミュニケーションの在り方を体験し、共有していきます。立場や枠組みを外し、信頼してみる。自由に表現してみる。本音を語ってみる。尊重し合ってみる。マインドセットを新たにすることは、ささやかです。が、コミュニケーションを耕すエッセンスを参加者が持ち合いながら活動を具体化させると、街は有機的に動き出します。

 

コミュニケーションを耕すことは、店主と親子、それぞれが本当に望むことを表現し合う関係性をつくることです。おたがいの想いやアイデアを受け取り合い、チャレンジをたたえ合い、応援し合う循環を生み出します。それぞれが、自分の本当の望みを満たすことが新たな活動を作り、持続的に推進するエネルギーになります。

 

その最初の一歩を踏み出すコミュニケーションと協働、構築の練習の場が、街デビューワークショップです。

立場や年代を超えて、新しい関係性をつなぎだす・・・有機的なプロセスが始まります。

 

 

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*1:2010年11月 はじめましてのワークから親子で街デビュープロジェクトがはじまりました